お店があるのは、浅草寺の境内から歩いて2分ほどの場所。大きなのれんと幾重にも積まれた瓦の壁が目印です。事務所で説明を受け、自分が挑戦するコースを選んだら、誓約書にサインをし、いよいよ瓦割りの場へ。気軽に体験できるとはいえ、積まれた瓦を目の前にすると、今までに味わったことのない緊張感に包まれます。
今回は5枚割りにチャレンジ。初心者向けのプランとはいえ、瓦の厚みは相当なもの。全く割れる自信はありません。重くのしかかる不安を拭ってくれるのが、川口さんが自ら行ってくれるレクチャーです。グローブを装着した手を握りこぶしにし、親指側を上、小指側を下にし、瓦に向かって腕を頭上から垂直に振り下ろすのが基本動作。足を前後に開き下半身を安定させ、腕を振り下ろした際には後ろに引いた足の膝の位置が床ギリギリになるまで腰を落とします。つまり一番のポイントは、腕力で割るのではなく、体全体を使い、重力を生かすこと。
さらに、瓦にこぶしを当てる位置と角度もポイント。瓦の上に載せられたタオルの真ん中には赤い印がついています。その印を目掛けて、上から真っすぐにこぶしを当てることが重要です。ここで力んでしまい、瓦へかかる力が斜めに入ってしまうと割り切ることが難しくなってしまうのです。
体の使い方、腕の振り下ろし方を何回か練習した後、いざ実践と思いきや、ここで大事なポイントとなるのが精神統一。願掛けであれば願い事を頭に思い浮かべてこぶしを頭上に。大きく深呼吸をし、心を無にして、腕を一気に振り下ろします。
「ガシャーーン」と緊張感を一瞬にして打ち破る豪快な音。床には、真っ二つに割れた5枚の瓦が。
瓦を割り切ったという安堵と達成感が込み上げて、思わずガッツポーズが出てしまいます。手の痛みも全くなく、「これは、もう少し枚数を増やしてもいけるかも⁉」という自信と期待感まで湧き上がってきました。
瓦割りなんて痛そう、無理かも、割れなかったらどうしよう…という不安が、一瞬にして今までに味わったことのない爽快感や達成感に変わる。これこそが瓦割りの醍醐味なのかもしれません。たとえ割れなくても、挑戦した勇気そのものが自分への自信になるはず。
そんな体験ができる「瓦割りカワラナ」では、スタンダードな「瓦割り5枚チャレンジ」、男性や腕に自信のある女性向けの「瓦割り10枚チャレンジ」、願い事が成就することを祈って挑戦する「願掛け8枚チャレンジ」、その年のカワラナの記録更新にチャレンジする「カワラナギネスチャレンジ」といったプランのほか、1枚単位で挑戦することも可能。
さらに、「割れiPhone割」や「腹筋割」「着物割・浴衣割」などユニークな割引プランも。ぜひ、皆さんも瓦割りを通して、挑戦する勇気や達成感を味わってみてはいかがでしょうか。
(2024年12月24日公開時点)